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2017年9月27日 (水)

九月末の近況

 まもなく今年度も半分を過ぎるが、思いもかけず、長井氏と毛利氏の問題に足をつっこんでいる。長井氏については、小泉宜右氏「御家人長井氏について」という専論が1970年発行の『古記録の研究』に収録されている。古記録の分野で研究を続けてきた高橋隆三氏の喜寿記念論集で、県立図書館を通じて国会図書館へ複写を依頼したが、論集の論文一つひとつが独立した著作で、小泉氏の論文の半分までしか複写できないとの回答であったそうだ。その結果、山口県下関市長府図書館から貸し出しを受けて利用することになった。図書館相互でのサービスで、利用者は片道分の郵送料を負担すればよいとのことで、本日、受け取ってざっと目を通した。すでに史料をかなり読み込んだので、それほど新たな点は無かったが、とりあえず研究のスタートとなる論文である。
 長井氏については六波羅探題評定衆であったこともあり、森幸夫氏『六波羅探題の研究』所収の論文は読んでいた。手堅く安心して利用できる著書で、論文集はこうでなければいけないと思った。その後、同氏の『中世の武家官僚と奉行人』が刊行された際に店頭で手に取ったが、購入には至っていなかった。それがたまたま、本当に久しぶりに書店に行ったら、なお置いてあったので、確認すると、長井氏に関する論文も収録されていた。奉行人佐治氏と佐分氏に関する論考も興味深いもので、やむなく購入した。痛い出費であるが、島根県の公立図書館に入る可能性はゼロだし、早急に内容を確認する必要もあった。
 先に先行研究を確認してから史料を読むのがオーソドックスな方法だが、一から自分で関係史料を読むことで初めて気づく点もある。史料と論文のコアな部分が揃ったので、ブログで次々とアップしていきたい。森氏の場合は長井氏の六波羅探題役人としての側面に絞って研究している。小泉氏の場合は在地領主長井氏の研究であるが、在地性が弱かったというのがその結論であるようだ。とは言え、庶子である田総氏と上山氏が戦国時代まで続いた備後国は、承久の乱から幕府滅亡まで一貫して長井氏が守護であり、重要な研究対象であるが、『広島県史』にはほとんど言及がない。

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