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2011年4月29日 (金)

竹島問題について

 「歴史評論」5月号では東アジアとの関係をテーマとする大会の報告が掲載されている。その中の一本が竹島に関する池内敏氏の報告で、質疑応答と担当者による総括も載せられていた。池内氏の報告は前近代における日韓両国の「固有の領土論」にともに根拠がないことを述べた上で、1905年の島根県による竹島の隠岐郡編入について論じている。
 それに先行する石島の韓国編入(1900)については、石島=独島(竹島)とする韓国側の見解が成り立たないとする。それ以前に竹島を石島と呼んだものがないとの理由である。それに対して、日本側が竹島の隠岐郡編入を伝えた1906年時点では、竹島編入への強い抵抗があることと具体的資料を根拠に韓国側が竹島を石島として認識していたことを述べ、日本側による「無主地先占」の編入が成り立つかとされる。
 この池内氏の報告に対して主に島根県関係の研究者から疑問が出されたが、ともに有効なものではなかった。そして、最後に担当者から、池内氏が竹島が日韓いずれのものでないことを示したことに対して、そこからどのような解決があるのかと結んでいるのは、あまりに唐突だと感じた。
 池内氏の見解に対しては大筋で賛成であるが、最後のところ、韓国側が石島の存在を認識していた点と、聞いた人が日本側に抗議していることを以て「無主地先占論」に疑問を呈された点については、やや違和感を覚えた。担当者の総括も「?」であるが、すべては事実を確認するところからしか始まらないのではないか。日本側、韓国側でそれぞれ「固有の領土論」を主張している人々に決定的に欠けているのがこの点なのである。

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