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2009年12月22日 (火)

減量苦と減量経営

 プロボクサー長谷川穂積選手が今回も鮮やかなTKOで10度目の勝利を収めた。13回というジュニアフライ級での具志堅選手の記録はあるが、階級を上げることも検討中だという。具志堅選手は攻撃力に優れていたが、一方では相手のパンチも受け、だんだんそのダメージが蓄積していった感があったが、長谷川選手は本来がテクニックに優れた選手であり、年齢にともなう体調管理が課題であろう。
 長谷川選手は12kgほど減量したとのことで、検討されているように2階級あげればその面では楽になる。過去の世界王者では、ファイティング原田、ガッツ石松が20kgの減量をしていたかと思う。今回なぜボクシングそして減量苦かといえば、現在の日本経済の状態を言い当てているように感じたからである。
 ボクサーは試合時より数~十数キロは重い体重で普段の練習を行っている。それがタイトルマッチであれノンタイトルであれ、契約ウェートに減量して試合に臨む。時には減量に失敗し、試合前にタイトルを剥奪された上で戦う(その場合は敗北のケースが多い)。また、サウナで体重を落として2度目の計量でパスする場合もある。しかし、その極限状態は短期間であり、普段はぎりぎりの状態ではない。
 日本経済は、リーマンショックまではゆるやかな成長状態にあるとされた。ところが、実際はバブル崩壊後の極限状態を脱した後も、働き手は体重を元に戻すこと(普段への復帰)が許されなかった。企業の業績は回復したが、その果実は大企業と経営者と株主が独占し、多数の労働者と中小企業は国際競争力アップの名の下、苦しい状況に置かれ、契約・派遣といった非正規労働者が増えた。そうした中(減量状態)での現在の不況である。
 トヨタ自動車が部品の価格の3割減をメーカーに求めたとあるが、それが技術の革新などの裏付けをもった要請ならよいが、とてもそうは思えない。「国破れて山河あり」とはいうが、現在は「労働者(多数者)破れて企業・経営者・株主(少数者)あり」という状況である。「強欲な資本主義」に対抗できる国際的ルールの策定とそれに基づく各国での運用が行われなければならない。経済とは「経世済民」の略であるが、現在の経済にかかわる人々には最も重要な、全体をみるという点が欠落している。そうした中、経済学者サミュエルソン氏の訃報が伝えられた。今必要なのは「成長戦略」(分析)ではなく「全体戦略」(総合)の新たなモデルである。近代以前の身分制社会でも、社会の上位にあった人々の社会的責任は現在より明確であり、「収奪者」との理解は一面的である。その意味で「見直された新しい歴史」に学ぶ必要がある。

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